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最高裁判所第二小法廷 昭和50年(行ツ)111号 判決 1976年11月12日

上告人 千々波スエメ

被上告人 国

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人上田誠吉、同荒井新二の上告理由第一点及び第二点について

国家公務員災害補償法(昭和四一年法律第六七号による改正前のもの)一五条及び同法(昭和四八年法律第六九号による改正前のもの)一八条にいう「職員が公務上死亡した場合」とは、職員が公務に基づく負傷又は疾病に起因して死亡した場合をいい、右負傷又は疾病と公務との間には相当因果関係のあることが必要であり、その負傷又は疾病が原因となつて死亡事故が発生した場合でなければならない、と解すべきである。これと同旨の見解のもとに、本件災害は公務に起因するものではないとした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、右と異なる見解に立つて原判決を非難するものであつて、採用することはできない。

よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判官 大塚喜一郎 岡原昌男 吉田豊 本林譲 栗本一夫)

上告理由<省略>

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